機能性:関節痛改善、抗炎症、骨密度改善、抗ロコモ、記憶力改善
骨砕補
骨砕補は「骨が砕けるのを補う」という文字通り、骨や関節の痛みを改善する抗ロコモ素材です。中国の雲南省や貴州省、台湾、沖縄などに分布しているハカマウラボシ(Drynaria Fortunei)というシダ科の植物で、中国では1000年以上前から用いられていました。現在でも中国ではこの根茎を骨や関節の痛み改善の漢方薬として利用されています。日本では食品として登録されています。
機能性成分
骨砕補の根茎にはナリンジンが含まれています。ナリンジンには骨密度上昇や関節炎に効果があると言われています。
BMP-2の増加
骨砕補エキスには骨密度を上昇させる効果があります。通常、骨は古くなった骨細胞を「破骨細胞」が破壊し、「骨芽細胞」が作り直すことで、より強靭な骨が形成されます。ところが加齢によって「破骨細胞」の働きが「骨芽細胞」を上回ると、骨密度が次第に低下するため、やがて骨の中がスカスカとなり、骨粗鬆症となります。骨砕補エキス中の成分のナリンジンは骨形成タンパク質のBMP-2 の発現を促進し、「骨芽細胞」の細胞分化を活性化させます。
骨密度改善効果臨床試験
原発性骨粗鬆症患者を対象に行った試験で骨砕補を含む漢方薬摂取群(試験群)とカルシウムビタミンD摂取群(対照群)に分け試験を行った結果、試験群は骨密度の上昇が確認されましたが、対照群は変化が見られませんでした。
抗炎症の効果
関節炎改善
膝関節炎患者に骨砕補エキスを摂取させた結果、IL‐1β及びPGE2などの炎症マーカーが減少しました。また同臨床試験において関節炎の症状の改善効果をHSSスコアにより評価しました。HSSスコアは関節炎の痛みの程度や可動範囲等、またはレントゲン等を用いて医師の診断による数値化により評価します。スコアの点数は健康な人ほど高くなりますが、骨砕補エキス摂取群は、摂取前に比べ摂取後はHSSスコアが改善されました。これらの結果から、関節炎の改善効果が認められました。
記憶力改善の効果
認知症の要因の1 つであるアミロイドβが増加するとCRMP2 とリン酸の結合(CRMP2 のリン酸化状態)が亢進します。リン酸化状態のCRMP2 は神経細胞の軸索の伸展を抑制するため記憶障害が生じます。骨砕補に含まれるナリンジンは体内でナリンゲニンに代謝されます。ナリンゲニンの脳関門の通過によって、脳内でCRMP2 とナリンゲニンの結合(CRMP2の非リン酸化状態)が亢進するため、記憶力改善効果が期待できます。
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